ギター教室 札幌

定年後の趣味作り

鶴見です

皆さん初めまして。私は札幌市に住んでいる鶴見といいます。

 

現在62歳で、ある家電メーカーの下請け会社で部長を任されています。しかし、あと数年で定年退職が間近に迫っています。

 

「会社に行かなくても良い生活?働かなくても良い生活??」

 

……いくら考えても想像がつきませんでした。毎朝、好きな時間に起きて、昼間から大好きなお酒を飲んでも、誰からも叱られない、そんな自由で気ままな生活にあこがれて、今まで何十年も働いてきたはずなのに、それが目前に迫って来ると、何とも言えない一抹の淋しさを感じていました。

 

妻に胸の内を打ち明けると「それなら何か趣味でも始めたら?それか何かアルバイトでもやったら?今、コンビニとか警備とか掃除とか、どこも人手不足だから、高齢でも色んなところでバイトの募集をしているわよ」なんてのんきに言われてしまう始末。

 

正直な話、一人息子が結婚して独立してから、妻との会話もなんとなくかみ合わず、どこか歯がゆい想いをしていました。

 

私の場合、定年退職後にバイトをするのは頭にありませんでした。でも、これからの長い老後をどうやって過ごしていこうか?「やっぱり、趣味に生きていくのが楽しい老後の過ごし方かなぁ」と感じ始めていました。しかし、これと言って特別な趣味を私は持っていませんでした。

 

ゴルフはするにはするけど、仕事の仲間と付き合い程度だし、旅行は好きだけどお金がかかる……。そんな時、テレビから、ある懐かしい曲が流れてきました。歌手のイルカさんの『なごり雪』でした。この歌は、私が学生時代に流行した歌です。当時、私もレコードを買って、繰り返しよく聴いたものでした。そのテレビから流れてくる『なごり雪』を聴きながら、ふと、こう思いついたのです。

 

「よし、昔からやってみたかったギターを始めてみよう!!」と。

 

札幌の音楽教室に参加したものの

 

そして、数日後。新聞に、ある大手の音楽教室のチラシが入っていて、一日体験レッスンの募集をしていました。

 

ピアノやドラム、ベースの他に、お目当てのギターも募集内容に入っていました。教室の会場も札幌駅の近くにあり、さっそく会社帰りに立ち寄ってみることにしました。

 

ギターも貸してくれたので、会社帰りでも手ぶらで参加できたのは良かったのですが、教室の中を見て愕然としてしまいました。なぜかというと、体験レッスンには自分と同じ50〜60歳代の人が来るのかと思っていたのですが、実際に集まっていたのは、10代後半〜20代くらいの若者ばかりでした。

 

それを見た瞬間に「俺って場違いだったのでは……」と意気消沈しました……。さらに体験レッスンでは、講師から個人的に指導を受けるのではなくて、グループレッスンという形で進行していました。

 

「それでは、次、○○さん!僕が教えたように、ここのフレーズを弾いてみて下さい」
「は、はいっ!!」

 

私は今風の若い男性講師にうながされ、緊張した面持ちで楽譜を見ながら、初めてギターを弾いてみることになりました。

 

しかし、指が全く動かずコードが押さえられません。どんなに頑張っても上手く指が動かない私を見て、同じくレッスンを受けていた若い人たちも、講師でさえも「このオジサン、ダメじゃん…」とあきれ顔になっていました。みんなの足を引っ張っているように感じて、私は恥ずかしい気持ちと、自分をみじめに思う気持ちで、とても悲しくなりました。
それから「もう、この音楽教室には行かない」と心に決めて、独学でギターを学べる方法を探し始めました。

 

そこで、インターネットで、ギターの動画教材を見つけました。そして、肝心のギターも中古ですが、安く手に入れることができました。あこがれだった自分のギターを手に入れ、私はすっかり舞い上がっていました。それから、2日後に届いた教材のDVDをテレビで見ながら練習を始めました。独学なので目の前に講師がいるわけではないのでそこは難しかったのですが、オンラインで質問をすることもできて、思っていた以上に練習が進んでいきました。

 

また、誰の目も気にせずに、簡単なフレーズを何度も繰り返して弾いて練習できたところも、とても良い点でした。そんな私を「どうせ長く続かないでしょう」と冷ややかに見ていた妻も、3ヶ月経った頃から興味を持ち始め、私が会社で仕事をしている間に、なんとギターの練習を始め出しました。私はそれを知り、嬉しい反面、「妻には負けられないぞ」とさらにやる気が出てきて、ギターの練習にいっそう打ち込んでいったのです。

 

毎日が楽しくて仕方ありません

 

そして、あっと言う間に半年が過ぎていきました。毎日1〜2時間、時間を作って練習を続けていきました。妻も練習を始めたこともあってか、夫婦の会話も非常に増えて、笑い声も絶えませんでした。お互いにギターを弾きながら、間違うこともしばしばありましたが、妻の前だとご愛嬌で、恥ずかしい気持ちはなく、よく照れ笑いをしていました。

 

「あ、俺、今、コード間違っちゃった!」
「うふふ。気づいていたわよ。……なーんて、私もさっき間違ったけど上手くごまかしちゃったわよ」
「え?俺、気付かなかったぞ」
「本当?まだまだね〜」
「アハハ……!!」

 

そんな感じで、いつも真剣に練習しつつも大笑い。ギターの練習のおかげで、生活も明るく楽しい毎日に変わっていきました。

 

弾き語りはまだ出来ませんが、それでもコツコツと努力をした甲斐があってか、大好きな『なごり雪』や『上を向いて歩こう』など、お馴染みの曲が弾けるようになっていました。最近では、息子や小学1年生の孫が帰ってきたときに「おじいちゃん、『となりのトトロ』弾ける?次は『となりのトトロ』を弾けるようになって!」と大好きなアニメの曲をリクエストしてくるので、ますますやりがいが出てきた今日このごろです。

 

定年退職後を見据えて始めたギターの勉強でしたが、予想以上に楽しくて、今では「もっと早くから始めれば良かった!」と、良い意味で前向きな後悔をしています。